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私的利用
私的利用の概要
個人的または家庭内なとごく限られた範囲内で使用する目的で複製する場合

インターネット上での私的利用


私的利用の概要

個人での私的な範囲では著作者の許可を必要としない自由な使用が許されているのはご存知だと思います。
その他でも、家族や家族に準ずるごく少人数の親しい間柄の人達の間での複製は、私的利用の範囲として許されています。
では、その私的利用の範囲とはどのように規定されているのでしょうか。

ここで、なぜ”家族に準ずるごく少人数の親しい間柄の人達”での複製が許されているのかを考えてみましょう。

一つは、権利者の損害が十分に軽微であると思われること。
ごく狭い範囲内での複製が大きな損害につながるとは思い難いですし、慣習的に家庭内等の間柄で物品を共有するのは自然なことで、前提として支払われない対価を損害とは呼べないと思われます。
もう一つは、複製の有無を確認するのが実質的に困難であること。
家庭内や親しい友人の間でのやりとりを常に監視しているわけにはいきませんし、プライベートに関わることなので監視するべきでもありません。実質的に摘発できないこの状態でそれを違法とすれば、違法状態がむやみに多数生まれるだけであり、法の形骸化、空洞化につながります。(権利者の損害が無視できないほど大きければ、当然ながら侵害の事実の確認が難しくとも許されることはありません。)

したがって、「権利者の損害が軽微」かつ「複製の事実を確認し難い」範囲内ならば、家庭外の友人同士での複製も許されるように思われます。実際、”少グループ内の複製”を許可の対象としてあげている専門家もいます。また、これまでの慣習として、小人数の友人同士での複製は黙認されてきたということもあります。
しかし他方、この範囲をより厳しく規定しようという意見もあり、その場合には友人程度の間柄では”家族に準ずる親しい間柄”とは言えないとする立場もあります。

特にここで問題となるインターネット上では、特定の友人同士の狭い範囲での複製配布と広い範囲にわたる不特定多数への複製配布の境界が特定しにくく、ひとたびタガが外れれば容易に重大な損害へと広がる下地があるため、一般社会での規定より慎重であることが求められると予想できます。
私たちが私的利用の範囲であると考えての複製も、昨今のデジタルによる権利侵害に神経質になっている権利者側から見れば、問題のある行為と映ることもあるかもしれません。
そういった背景をよく意識した上で、間違いや誤解の無い私的利用を心がけたいと思います。
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インターネット上での私的利用

○ホームページで公開する
著作物をファイルとしてインターネット上の一般に公開されたサーバーにアップロードする行為は”複製”とみなされます。また、同時に”自動公衆送信”をしているともみなされます。もしも著作者の許可を得ずにアップロードしたのなら、複製権(著作権法21条)、公衆送信権(著作権法23条1項)の侵害になります。
ホームページでの公開は私的利用の範囲を超えます。

著作物の種類によっては(音楽、映画等)著作隣接権も合わせて働きます。
とくにダウンロードをうながす告知をしなくとも、サーバーにファイルを置いただけで私的使用の範疇を超え、不特定多数へ公開しているものとみなされるので注意が必要です。

○パスワードを設けて特定の友人だけに公開
著作権法では「家庭内に準ずるごく少数の親しい間柄の人達で使用することを目的とする場合」は複製を許されるとしています。
ならば、パスワードによって閲覧やダウンロードできる人間を制限すれば、サーバーへのアップロードも許されそうに思えます。
しかし、肝心のパスワードが不特定多数に公開されていては意味がありませんし、パスワードさえ知られれば、いつでも不特定多数から閲覧可能な状態になり得る部分も不安ではあります。
この方法で免除されるには、それなりに説得力のある説明が必要になるでしょう。

○メールやその送付ファイルの場合
小さくないメーリングリストやニュースグループへの投稿は多数への公開が前提ですから、当然許されません。
一方、通常のメールのやりとりでは、サーバーへのアップロードに対して比較的小人数への公開が前提に思われますので、”親しい間柄”ならば問題は少ないとする意見もあります。IRC等のDCCもこれに近いのではないでしょうか。

○すべての場合に共通する問題
上記のようなインターネットでの利用に共通する問題点として、「デジタル化された著作物は完全な複製が容易である」、「配布当初は私的利用であっても、その後不特定多数への大規模な配布に容易に発展しうる」ということがあります。
上記のそれぞれのケースも、このような問題を考慮した上で慎重に対処する必要があるでしょう。
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