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ISORAシックスセンス海の上のピアニストスリーピー・ホロウ救命士スペーストラベラーズボーン・コレクターアナザ・ヘブンクロスファイア千里眼TATARI

2000年度前半 観賞作品
ISORA
阪神大震災直後・・・謎の死が人々を襲う。心理ケアのボランティアをしていた由香里は、一人の少女の中に13人の人格を持つ千尋と出会うが、13番目の人格は冷酷な殺人者のISORAであった・・
cover冒頭の阪神大震災を背景にしたエピソード部分がいいです。
大災害を経験し、日常を破壊された人々の独特な雰囲気が、巧く本作の主題に得難い不安感を加えていました。
前評判ではSFXが凄い!っとのことでしたが、特にSFXらしきものは無かったような?まあそれも、中途半端なCGでお茶を濁されるよりよっぽどいいです。
多重人格少女を演じた黒澤明監督の御孫さん黒澤優さんの好演もありますね。体当たりでよく頑張っていました。雰囲気もあるし。
さて、惜しむらくはエンディングが多少尻つぼみなことかな?落ち”はエクソシストだし(文字通り落ちか?)
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監督:水谷俊之
木木村佳乃
黒澤優

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シックスセンス
担当していた患者をついに救えなかったことに深く傷ついたカウンセラー。そんな彼の前に、見えてはならない者が見えてしまうという少年があらわれる。彼は今度こそ少年を救おうと決意するが・・・
cover やられちゃいました。すっかり監督の思うつぼ。何ってあのオチ。
導入部ではそんな気もしてたんですが、巧く考えをそらされてしまっていました。淡々と語られてゆく物語にすっかり飲み込まれていくうちに、突然のあのオチ。
後から思えば、あそこも、あれも、「ああ、そういうことだったのか」と一気に収束してきちゃう辺りが巧みですよねぇ
あのオチがあれば、物語自体はホラーとして必要以上に恐くなくていいわけです。ただ、机の下からビデオテープがさし出された時はビクったなぁ。(苦笑
物語は結局、ホラーとしては異例のほのぼのハッピーエンドで泣かせてさえくれちゃいます。少年とカウンセラーの双方がお互いに救いあっていったんですねぇ。
大作ではないけれど、色んな意味で心に残る作品でした。
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ブルースウイルス
ハーレイ・ジョエル・オスメント
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海の上のピアニスト
とある豪華客船の上に捨てられた赤ん坊。”ナインティーン・ハンドレッド”と名付けられ船員に育てられるうちに、超一級のピアニストとして育っていく。しかし彼は成人してもただの一度たりとも生まれた船から降りたことがなかったのだ
cover私がTVでの紹介を観ただけで泣いてしまった「ニューシネマパラダイス」の監督作品だけあって、これも泣けます。
もう、あれほど純粋な恋愛の描写があるでしょうか?
でも、泣けるだけじゃけしてないのが、本作のいいところ。
ちゃんとエンターテイメントしています。
大暴風雨に翻弄される船内のホールを、遊園地のコーヒーカップのように滑りまわるピアノで、軽妙に演奏してみせるシーン。
圧巻は有名Jazzピアニストとのピアノ対決!本気になったナインティーン・ハンドレッドの、ピアノが火を吹くような演奏!そして・・・弾き終わったピアノの弦に煙草を近づけたとき・・・文字通りに・・・!かっくいー!
シビレました。

しかし、やはり感ずるところが深いのは、彼ナインティーン・ハンドレッドの生き方そのものです。生涯をピアノと、船の上の世界だけに捧げ・・・そしてその生き方を最後まで自分で選びとっていく・・・
並みの人間(が監督)なら、こんな終わり方はさせないでしょう。
船から生涯一歩たりとも出ることのなかった彼を、”閉じた人間”だとかそんなふうに断じて、最後は船から降ろしてハッピーエンド・・・ってな感じかな。自分達が所属している側の幸福しか理解できないし、理解しようともしない人々が多いですからねぇ。自分の幸福を他者に押しつけることで、充足するような輩が多い。
私ははっきり、主人公ナインティーン・ハンドレッドは幸福であったと思いますこの映画はハッピーエンドなのですしかし・・・泣けますね!

そしてもちろん、曲が良い。エンニオ・モリコーネの名曲。聴いて泣こう!▲戻る
ジュゼッペ・トルナトーレ監督
ティム・ロス
プルート・テイラー・ヴィンス

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スリーピーホロウ
アーリーアメリカンのNY郊外の町「スリーピーフォロウ」で続発する首切り殺人。首無し騎士の幽霊の仕業と噂する人々の前に、科学捜査を信条とする捜査官イカボットが乗り込んでくるが・・・
cover私的にはメッチャお気に入りの一本です。
つーか、随所に”良いオタク”的なノリが見え隠れして、私の琴線に触れまくってくれましたねぇ。
主演のイカボットが妖怪新聞の「ドク」っぽくってもう大笑い。疑似科学の信奉者でワケワカの機械っとかふりまわして悦に入ってる神経衰弱ぶりはそのものずばり!つまり主人公が”オタク”なんですね。(その彼をオタク化したトラウマも物語の線の一本。
”いわゆる近代オカルトもの”ではなく、西欧のフォークロワ的な呪いや魔女の世界も、意外となかなか観れないもんで興味津々。何十年か前の北欧あたりでは各家庭でまだやられていたであろう、お呪いの優雅な”手つき”等に惚れぼれしました。
この、近代と伝統の交わる時代を舞台に、なんと推理物のテイストまではらんで、なんの破綻も無くよくぞ構築しました虚構の世界。
マニアックなオタク物なのに、地に足が着いた感じでしっかりまとまっていたのも善し。
しっかしポンポンよく首が飛ぶ映画だったな。(^^;
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ティム・バートン監督
ジョニー・デップ
クリスティーナ・リッ
救命士
かつては数々の命を救って神様気取りだった救命士。だが、ある事故で一人の少女を救えなかったことがきっかけで、スランプに陥って悩む日々を送っていた
うーん困った。(^^l
ホ 予告篇を観て勝手にホラー系かと思って行ったら、全然違うし。(だって亡霊がどうとか言ってたんだもん・・・)しかも、たんたんとしすぎてて、全然話が盛りあがらない。なんかこう、地味〜な映画。さらに主演は超地味〜なニコラス・ケイジ(おい)。いや、最初からこういう映画が観たいっと思って来てるんなら、きっと奥深いメッセージに大満足なんでしょうが。
しかも、一緒に観たのは女の子。観終わった後、言うべき感想も思い浮かばず・・・この映画は無かったことにしちゃいました!(^^;

でも、音楽は良かったっす!全編に流れる都会的なブルース。しかもブルースハープ(軽音楽用のハーモニカね)の金属を引き裂くような鋭い音色にゾクゾクきちゃいました。実は私もブルースハープを少々たしなむんですが、あの音は出ないなぁ。カッコイイ!
ストーリーはいいから、夜の都会の映像と音楽だけずっと聴かせてくれればよかったのにぃ(おいおいおいおい!

#最近、駅前とかでギター弾きながらハープをブカブカ吹いてる人達がいますが、ひったくってやって「ハープはこうやって吹くんだぜ!」って吹いてやりたくなるなぁ。ブルースハープはブルースの心がある野郎じゃなきゃ吹いちゃだめ!(独断
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マーティン・スコセッシ監督
ツ ニコラス・ケイ
スペーストラベラーズ
突如コスモ銀行に現れた強盗3人組。首尾良く成功するかと思いきや・・・銀行におかしな客や行員達と立てこもるはめに。そこで思い付いたのがアニメ「スペーストラベラーズだった・・・
coverこれは面白かった。(^^
犯人3人組と人質の行員と客達との間の奇妙な共犯意識や友情が育って行く過程が、興味深かったです。とくに各々が自分の与えられたキャラ設定にノリノリになってゆく様とか笑えました。

深津絵里さんがまた巧い。こんな言い方はキャリアを考えるとあたりえすぎて失礼かもしれませんが、さすがの愛ちゃんも未だ届かない巧さですね。後に「はみ刑事」でレギュラーとなった甲本雅裕さんとかも光ってました。愛ちゃん関連だと、愛ちゃんのお姉ちゃんこと鈴木砂羽さんも、良かったですよ。

元々が舞台物だけあって、ほとんど銀行の構内だけで進行して行くという形式も私好み。比べるのは変かもしてませんが、ポセイドンアドベンチャーとかタワーリングインフェルノを思い出します。登場人物の人間模様の変化とか・・・密閉パニック物の定石を押さえてあるって感じ。もちろんその実はコメディーなんですけどね。

そして・・・最後に泣かされるとは!
ラストシーンはたまらないものがあります。(;;

ひとつ難点を言えば・・・浜ちゃんの使い方が中途半端だったのが・・・ゲスト扱いってことで浮いちゃってたような。惜しい。
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本広克行監督
金城武
深津絵里

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ボーンコレクター
執拗なまでに残虐な連続猟奇殺人がマンハッタンを震撼させる。
それにたちむかう科学捜査のエキスパート/リンカーン・ライム。
だが、彼は事故により手足の自由を奪われていた・・・。
cover「あなたは間違ってる!」で有名な?正義漢をやらせたらピカ一のデンゼル・ワシントンjrが、”一歩も動けない主人公”を好演。この設定をどう観せるかに興味があったんですよね。
ベッドから離れられない状態で犯行を推理しゆく主人公。しかもラストはその状態で犯人と戦わなければならないとは。
・・・でもまあ、期待していたほどではなかったかも。

この時期、デンゼル・ワシントンは馬鹿売れでした。一度に3本くらいに出てたもんなぁ。黒人の俳優さんで主役クラスをもらえる人はまだ少ないですから、頑張ってほしいもの。
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フィリップ・ノイス監督
デンゼル・ワシントン
アンジェリーナ・ジョリー
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アナザヘブン
次々に発生する連続猟奇事件。それは人間の脳を調理して・・・。しかし、犯人の足取りはそのたびに絶えて・・・?

お金はいいから観た時間を返せ〜・・・は、言いすぎですか。
(^^;
いや、主人公の刑事と不思議女性のドラマ部分はいいんですが・・・私的には”謎”の部分の想像力貧困な”落ち”に我慢ならないわけですよ。仮にも”隠された謎”でさんざんあおっておいて、あれはないでしょ。30年前のB級ホラーならあれもアリでしょうが、世紀の変わり目になってこんなもの見せられるとは思ってもなかったっすよ
謎の”液体”に人々が操られていたっていうんですが・・・今時驚きもしないCG処理でお茶を濁して、正体はついにわからず。
Bせめて観客が想像力を働かせて楽しめる程度の”謎”にして欲しかったです。っというか、こんなの謎でもなんでもないじゃん!
言いたい放題ですが、とにかく観終わって腹立たしかったもんで。

この映画は同名のTVドラマとリンクしていたようですが(TVの方は観ていません)、わざわざ映画にするアイディアじゃないですよね
たぶんTVドラマの話題作りって意味が強かったんじゃあないでしょうか。
こういうのがあるから、せっかく「リング」とかで盛りあがってきた邦画人気に水をさされるんですよ。ぷんすか!
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飯田譲治監督
江口洋介
市川実和子

クロスファイア
宮部みゆき の原作を映画化。謎の集団による、連続女子高生殺人。恋人の妹を殺されたパイロキネシスの持ちぬし淳子は、犯人グループに復讐を企てるが・・・
coverガメラの金子監督ってことで観に行ったんですが、これは佳作。
主演の矢田亜希子さんが、メッチャ冴えないOLからメッチャカッコ良く変身します。前半で活躍する浜丘麻矢さんも可愛さ爆発で、それがあんなことに・・・っという展開によく貢献してたかと。
主人公の心の葛藤もよく描かれていて引き込まれました。
邦画らしいメンタルな部分を持った超能力者物・・・でも、それをウェットさに溺れすぎずにサラっとした感覚で描いてみせているところが、金子監督のあか抜けたところかも。

しかしこの映画、難点が一つ。
ガメラ関係者出しすぎ!
浅黄に斉藤審議官・・・他にもゾロゾロ!音楽もガメラの人と同じだし、特撮も火炎で・・・もろガメラが脳裏に!(苦笑
あと、京都のガメライベントで知り合った米国の記者さんが、ちゃっかり出演してて笑いました。ガメラのエキストラになれなかったことを悔しがってたからなぁ。
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金子修介監督
矢田亜希子
桃井かおり
浜丘麻矢
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千里眼
すべてを見通すカリスマ心理カウンセラーの「ゆうり先生」。彼女に傾倒する航空自衛官の岬美由紀。謎の宗教集団「緑の猿」のテロ行為に対抗する2人だが・・・。
cover小説を原作にした「催眠」シリーズ。主役が稲垣五郎ちゃんから水野美紀さん演じる元女性自衛官のカウンセラーに替わってますね。(配給会社も催眠とは違うので、別物と考えるべきか?
原作の小説はメッチャ面白かったので、ちょっと期待してたんですが・・・どうもその何て言うのか・・・チャチな印象ですねぇ。敵の隠されたボスの超越的な力とカリスマ性が見えてこないので、小説にある緊張感がちっとも出てこないんです。また、映像にしたことで、分かり易す過ぎちゃってつまらなくなった部分も多々。
ラストは予算の都合なのか、原作にある戦闘機のドックファイトが地上の基地での迎撃ミサイルのコントロールシーンに変わってます。それは良いんですが、在日米軍基地のミサイル官制センターが・・・どう見ても市民センターの会議室・・・・。(ーー;
せめてドアくらいそれらしいのに代えておいて欲しかった・・・。それと邦画特有の”怪しい外人俳優達”は、なんとかならんのか。(^^;

んが、しかし!水野美紀さんは良い!何が良いって、カッコ良い!さすが拳法の有段者だけあって、格闘シーンは完璧!どっかで見た気がする(笑)空中三段蹴りもばっちりキマってます!全体で唯一、東京湾観音内での格闘シーンだけが、原作で感じた満足感を得られましたね。(最後のミサイル誘導シーンも、美紀さんだけ見ればカッコよろしいんですが。

これはもう、愛ちゃんも芸の幅を広げるためにも拳法やるっきゃないです!まだ間に会います!愛ちゃんが顔面の目前でビタっと止める足刀なんぞ披露してくれちゃった日にはあなた・・・萌え〜!(馬鹿
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麻生学監督
水野美騎
黒木

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TATARI
何者かによって謎の館に集められた5人の男女。そこはかつて悪逆非道の人体実験が行われていた精神病院であった。そこで一晩明かせば、莫大な報酬が・・・しかしその裏には恐ろしい事実が隠されていたI
coverウィリアム・キャッスルの名作「地獄へ続く部屋」のリメイクらしいっす。
ん〜・・・正統派ホラー映画としてめっちゃ期待して観たんですが・・・恐くないや。(^^;
恐くない理由として、カメラが第三者的視点だから・・・って気がしたんですがどうでしょう?ほら、昔ながらのホラー映画特有のカメラってあるじゃないですか。モンスター(殺人鬼)の視点のように犠牲者の背後からじわじわ迫るってやつ。そうやって緊張を盛り上げるだけ盛り上げといて、結局モンスターじゃありませんでしたみたいな肩透かしもご愛敬。そういう効果を積み重ねていってこそ、こちらも引き込まれていくような気がするんですが。
もうひとつ。やっぱCGの使い方がなぁ。けしてCG使うなとは言いませんが、いかにも・・・ってのは興ざめします。(それでハムナプトラも観なかったりしたので
まあ、いきなり最初っからホラーホラーしいオープニング(なんじゃそれ)に笑ってしまったように、この映画はホラーマニア向けのある意味お約束を楽しむパロディーのような気もするので、めくじら立てて恐くないっとか怒ってもしかたないのかな?
ところで、ラストのシーンはちょっぴりですが「ルパン三世 カリオストロの城」を思い出してしまったです。巨大な機械仕掛けの塔・・・唯一の出口から外へ出てみれば絶壁・・・でしょ?(^^
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ジョエル・シルバー監督
ファムケ・ヤンセン
ジェフリー・ラッシュ

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